白い原稿用紙にペンを走らせた。色も無く、音も無く、ただ頭に浮かぶ雲の様な記憶と知識でひとつの物語を書き進めてみた。物書きの経験も無ければ文才もない。五枚、十枚と、白と黒の世界を少しずつ埋めていく。しかし、読み返してみれば色があった。創り出した世界はモノクロームの質感ではない。白と黒の原稿を読みながら、風景や表情や声やこころを創り出せた。
書き終えた作品を公開していますが、完成にはほど遠い粗末な仕上がりであることを自覚している。いつか「完成」と、満足ができる日まで、このモノクロームの世界にこれからもペンを入れ続けていきたい。
北川幽衛